今日のAI

2026年10月28日(水)

要約

1ハイライト:AnthropicがNasdaqへの上場を申請。申請書類によると、9月のコード変更の90%以上をClaudeが書いた。

2企業のAI活用:HISは旅行見積もりで月100時間を削減。京都府、BMWの自動運転工場車両、新人エンジニアのAI利用を一時停止したスタートアップも。

3AIでハッキングは安くなったが修正は遅いまま、AIに渡す書面のルールブック、頼む前に動くアシスタント。

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AI business
Anthropic
90%+
of Anthropic's September code changes were written by Claude
8件の情報源をまとめました
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Anthropicが上場を申請、コードの大半はClaudeが書いている

Claudeを開発するAnthropicが、ティッカー「ANT」でNasdaq市場に株式を上場するための書類を提出しました。約335ページの目論見書で、同社の実際の数字が初めて詳しく明らかになりました。報道によると、IPO An initial public offering: the first time a private company sells its shares to anyone on a stock market.は早ければ11月中旬になる可能性があります。

わかったこと

  1. 9月、Anthropic社内のコード変更の90%以上をClaudeが書きました。エンジニアは主にClaudeに指示を出し、その成果を確認する、監督者のような役割になっています。
  2. 2026年上半期の売上高は前年同期の約14倍でした。既存顧客の支出は前年の約9倍で、売上継続率(Net revenue retention How much existing customers spend this year compared with last year. Over 100% means they are spending more.)は約900%にあたります。
  3. 社員数は1年で約2.7倍の約5,300人に増えました。申請書類では、Claudeのチャット内に広告を表示しないことを改めて約束しています。
  4. Anthropicはパブリック・ベネフィット・コーポレーションなので、利益だけでなく公共の利益も考慮する義務があります。別の信託が取締役の大半を選び、7人の共同創業者が議決権の50.1%を保持します。
  5. 90ページ以上がリスクの説明に割かれており、人に害を与えうるAIから中国の安価なオープンウェイトモデルまで挙げられています。Hello China Techは中国のZhipuやMiniMaxと比較し、Anthropicの粗利益率は約85%で、両社を大きく上回ると指摘しました。

なぜ重要か: トップクラスのAI企業の経営の中身を一般の人が見られるのは初めてです。AI企業がすでに自社のAIを使ってソフトウェアの大半を作っていることがわかります。

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情報源(8)
  • Anthropic files S-1 for a Nasdaq IPO under ANT (Japanese) · BRIDGERead ↗
  • Anthropic's prospectus: AI as existential risk, 90% of code by Claude (Japanese) · ITmediaRead ↗
  • How China risk factors loom over Anthropic's IPO filing · South China Morning PostRead ↗
  • Anthropic's S-1 set against Zhipu and MiniMax · Hello China TechRead ↗
  • Anthropic publishes its 335-page prospectus (Chinese) · QbitAIRead ↗
  • Anthropic reaffirms no ads in Claude in its IPO filing (Chinese) · IT HomeRead ↗
  • AINews: Anthropic files its S-1 · Latent SpaceRead ↗
  • 4 Questions for AI This Week · The AI Daily BriefWatch ↗
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HIS、京都府、BMW、日本のスタートアップがAIの実測成果を公開

今週、4つの組織が導入前後の数字を公開しました。3つは日本、1つはヨーロッパの自動車メーカーです。どこも小さく始め、結果を確かめ、最終判断は人が行う形を保っています。

主なポイント

  • HIS(旅行会社、日本):顧客メールから出張の見積もりを作るのに約20分かかっていました。2026年4月から、AIエージェントとUiPathのRobotic process automation Software 'robots' that click through computer screens and forms the way a person would, following fixed steps.がメールを読み、見積もりを作成・入力しています。7月までにチームは月100時間を削減し、見積もりメール1,000件のうち400件は人の修正なしで送られました(HIS、ITmedia報道)。教訓:最も単純でよくあるケースから自動化する。
  • 京都府(自治体、日本、職員7,000人以上):職員は規程のマニュアルをめくるのに時間を取られていました。文章作成用にMicrosoft Copilot Chatを残しつつ、ユーザーローカルの、自前のマニュアルから回答するRAG Retrieval-augmented generation: the AI first looks up your own documents, then answers using what it found.チャットボットを追加しました。職員アンケートでは、ChatAI利用者の84%が規程担当への問い合わせが減ったと答え、95%がCopilot Chatに満足しています(京都府の調査)。教訓:それぞれ得意な役割があれば、ツールを2つ使ってもよい。
  • BMWとEmbotech(自動車工場、ドイツと英国):これまで新車をラインから移動させるには運転手が必要でした。工場の壁にセンサーを設置したEmbotechのレベル4自動運転システムが、4つの工場で1日約3,500回の車両移動を稼働率99.5%で行っています。2022年の試験導入以来、100万台を移動させました(EmbotechとBMW)。教訓:賢さを各車両ではなく建物に持たせる。
  • いえらぶGROUP(不動産ソフトウェア、日本):新人エンジニアの最初の大型機能に830件のレビューコメントが付きました。AIが書いたコードをうのみにしていたためです。会社は3か月間その新人のAI利用を禁止し、まず設計することを教えました。他人のコードレビューは18か月で7件から、月100件以上に増えました(同社、ITmedia経由)。教訓:AIを渡す前に判断力を育てる。

なぜ重要か: これらは約束ではなく実測された結果です。共通点は、狭い作業を1つ選び、導入前後の時間を測り、AIの仕事を人がチェックし続けることです。

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情報源(4)
  • HIS cuts 100 hours a month with AI agents for business-trip quotes (Japanese) · ITmedia EnterpriseRead ↗
  • Why Kyoto Prefecture decided not to rely only on Copilot (Japanese) · ITmedia Keyman's NetRead ↗
  • Embotech and BMW move 1M vehicles with automated driving technology · The Robot ReportRead ↗
  • A company that banned AI for new hires, one year later (Japanese) · ITmedia NEWSRead ↗
AI and security
IBM
2.7x
more clicks on AI-tailored scam emails than normal ones
3件の情報源をまとめました
AI and security

AIでハッキングは安くなったが、穴の修正は今も遅い

AIツールは今や、ソフトウェアの弱点を見つけたり、もっともらしい詐欺メールを大量に書いたりできます。今週は、AIが書いた詐欺メールの大規模研究と、Anthropicへの実際の侵入テストが話題になりました。専門家は、難しいのはもはや問題を見つけることではなく、安全に直すことだと言います。

主なポイント

  • ドイツの研究者が、大学職員3,310人にAIが書いたスピアフィッシングメールを送りました。ネット上の情報を使って特定の1人向けに作った詐欺メールです。10%がクリックし、通常の詐欺メールの3.9%の約2.7倍でした。大学のスパムフィルターが検出したのは3,949通中わずか1通でした(USENIX Securityの研究、ITmedia経由)。
  • セキュリティ企業のCathedralは、外部ソフトウェアの穴を突き、AIエージェントを使って12時間以内にAnthropicの営業・人事・ITシステムの一部に侵入しました。これは承認済みのテストです。Anthropicによると、顧客のチャットやモデルファイルには触れられていません(Washington Post、IT之家経由)。
  • IBMによると、AnthropicのProject Glasswingは400のオープンソースプロジェクトで約2,300件の脆弱性を見つけ、その1つは27年間隠れていました。見つけるのは簡単になり、遅いのは安全なパッチを書き、テストし、古いバージョンも直す部分です。IBMの答えは共同の修正チームです。
  • 簡単な対策も今なお有効です。パスワードの代わりにパスキーを使う、APIキーはそれぞれパスワードマネージャーで管理する、AIアカウントに利用上限を設定する。The AI Daily Briefでは、Anthropicの副セキュリティ責任者が、企業に基本を固めて「18か月ほど持ちこたえてほしい」と語ったと紹介されました。

なぜ重要か: AIで個別の詐欺が安く作れるようになり、小さな会社ほど狙われやすくなっています。社員教育と基本的な保護の有効化がこれまで以上に重要です。

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情報源(3)
  • AI-generated personalised phishing triples click rates in a 7,000-person study (Japanese) · ITmedia NEWSRead ↗
  • Anthropic confirms some internal systems were accessed in a security test (Chinese) · IT HomeRead ↗
  • Open Source Security in the Age of AI · IBM TechnologyWatch ↗
AI at work
Claude Duet
3 steps
study, ask, save: how Jeff Su builds his AI rulebook
3件の情報源をまとめました
AI at work

AIに書面のルールブックを渡して、毎回同じやり方で動かす

Jeff Suは、どのAIチャットボットでもページ作成の前に読む「Notionルール」のファイルを1つ持っています。それがないと、新しいチャット2つが雑でばらばらなページを作りました。あると、結果がそろいました。日本の研修講師も同じ考え方を教えています。仕事のやり方を書き出してからAIに任せることです。

主なポイント

  • Jeff Suの方法は3ステップです。AIがデータベースの項目とテンプレートを調べ、彼に質問し、その答えをルールブックのファイルとして保存します。Claude、ChatGPT、Geminiのどれでも再利用できます。
  • 彼はNotion AIの中だけで作業するより、Notionを多くのツールの1つとして使うメインのAIを1つ持つ方を好みます。なお、動画では彼自身の講座も宣伝しています。
  • 日本の伊藤忠インタラクティブは、提案書や報告書など自社の業務に合わせたClaudeエージェントを作る企業研修を始めました。受講者は手順やルールを、チーム全員で共有できる再利用可能なスキルにします。
  • ITmediaは、「利用率85%」や「削減時間」といったダッシュボードの数字では上司は納得しないと警告しています。残業や売上など、ビジネスで何が変わったかを測るべきです。

なぜ重要か: AIの一貫性は、与えられる指示の質で決まります。共有のルールブックがあれば、1人のコツがチームの習慣になります。

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情報源(3)
  • I knew AI + Notion would be good, but this... wow. · Jeff SuWatch ↗
  • Itochu Interactive launches Claude agent-building training (Japanese) · ITmedia Keyman's NetRead ↗
  • AI saves X hours a month, but what really changed? (Japanese) · ITmedia BusinessRead ↗
Agents and new tools
Muse
2 million
Lingguang downloads in its first six days
3件の情報源をまとめました
Agents and new tools

パーソナルAIアシスタントが、頼む前に用事をこなし始める

AIアシスタントは、質問に答える役から、代わりに見張る役へと移りつつあります。中国のAnt GroupのLingguang 2.0は航空券の価格を追跡し、忘れていたサブスクリプションを見つけます。Grok Botはパスワード管理とAppleアプリ連携のツールを追加しました。Google DeepMindは、ロボットの練習用の世界を作るGenie 4を公開しました。

主なポイント

  • Lingguang 2.0はプロアクティブエージェントで、許可すればチャットを閉じた後も動き続けます。安い航空券を知らせたり、Alipayの明細から使っていないサブスクを見つけたり、学校のグループチャットからやることを拾ったりできます。ログイン情報は別のシステムが保管するので、エージェントがそれを見ることはありません。
  • Grok Botの10月27日のアップデート動画では、Pages、秘密情報用のロックされたVault、1Passwordでのサインイン、Appleアプリとの連携、新しい動画ツールが追加されました。これは外部のレビューではなく、同社自身の製品アップデートです。
  • Google DeepMindのGenie 4はワールドモデルで、動いている最中に変更できるインタラクティブな場面を作るAIです。Geminiと組み合わせ、ロボットがチェッカーを指す様子を見せましたが、シミュレーション内だけです。テスター向けの研究プレビューです。
  • Humanoids Dailyは、実際のロボットではまだ何も示されていないと指摘しています。Lingguangは2025年11月の公開から最初の6日間で200万ダウンロードに達しました。

なぜ重要か: 自分で動くアシスタントには、触れられる範囲に強い制限が必要です。銀行、メール、電話をつなぐ前に、権限設定がはっきりしているか確認しましょう。

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情報源(3)
  • Ant Group releases Lingguang 2.0, an AI assistant that manages tasks on its own (Chinese) · LeiphoneRead ↗
  • What's new in Grok Bot - Oct 27, 2026 · Matt PalmerWatch ↗
  • DeepMind pairs Genie 4 with Gemini Argon to simulate Apollo playing checkers · Humanoids DailyRead ↗